総合塗料メーカー大手の関西ペイントが、モロッコ・タンジェに自動車用塗料の工場を建設する。同社がモロッコに製造拠点を構えるのは初めてで、2017年2月の稼働を目指す。仏自動車大手ルノーなどに納入するものとみられる。年産数万台分程度の塗料生産から始める予定で、投資額は約5億円の見込み。関西ペイントは現地で安定供給できる体制を整え、欧州自動車大手などとの取引拡大につなげる。
モロッコは地理的に欧州に近いだけでなく、人件費が安く、また治安も比較的良いため、欧州の自動車大手はモロッコを周辺のアフリカ諸国などへの輸出拠点と位置づけている。関西ペイントもその成長性に注目し、今回の新工場設立に至った。
新工場建設が報じられた13日には、同社の株価は前日比3.6%高となり、北アフリカのモロッコに新たな拠点を構えることによる業績拡大に大きな期待が寄せられている。